第4回大学体育研究フォーラムにおける企画の先取り情報
(2016/2/29-3/1@筑波大東京キャンパス)

国際学会紹介、ワークショップ、ラウンドテーブルのレジュメ

第1日 2月29日(月)午後の最初

◆ 大学体育研究の発表に適した国際学会の紹介(新企画!)
わが国は、小学校から大学に至るまで体育の授業が保証・展開される、数少ない国の1つです。
我々日本の大学体育教員が大学体育に関する研究発表を国際学会で行っていくことは、我が国の誇れる教育システムを世界へ発信していくための重要な手続きでもあります。
そこで、大学体育研究の発表に適した以下の国際学会へ参加されてきた方々から、各学会の特徴や様子を紹介いただくセッションを設けました。

AIESEP (International Association for Physical Education in Higher Education: 国際高等教育体育学会):長谷川悦示・筑波大
EASESS (East Asian Sport and Exercise Science Society: 東アジアスポーツ運動科学会):斉藤篤司・九州大
FISU (Federation Internationale du Sport Universitaire: 国際大学スポーツ連盟):小林勝法・文教大
ICHPER-SD (International Council for Health, Physical Education, Recreation, Sport & Dance: 国際保健体育・レクリェーション・スポーツ・ダンス学会):未定
SHAPE America (Society of Health and Physical Educators America: SHAPEアメリカ):松元 剛・筑波大

第1日 2月29日(月)午後 国際学会紹介セッション終了後

◆ 一般発表(昨年演題数16題): 発表申込〆切1月24日、抄録提出〆切2月7日
発表形式は、口頭(研究発表、事例報告)、ポスターから選択いただけます。なお、今回より、大学体育研究フォーラム「優秀賞」を新設します。大学体育への貢献度、抄録の質、プレゼンテーションの質、質疑応答の質などから、総合的に評価します。2日目午前のワークショップ終了時に受賞者の発表を行います。
※参加申込・参加費振込の〆切は2月7日となっています。

第2日 3月1日(火)午前

◆ ワークショップ「Key Phrases in PE Classes」 企画:小林勝法(文教大)
講師:Kelly F. McGrath(立教大・明治大非常勤講師)
大学教育のグローバル化に伴い、体育の授業も英語で行うケースが増えてきています。昨年の大学体育研究フォーラムではラウンドテーブルとして「英語で行う体育授業」を開き、実践事例や実施上の留意点などを学びました。8月の指導者養成研修会では、実際にネイティブの教師から英語で授業受ける体験をしました。本ワークショップは、その時に講師をされた明治大学・立教大学のKelly F. McGrath先生を招いて、実際の授業でよく使うキー・フレーズを学び、声に出して練習します。授業開始の挨拶や点呼、集合や整列、練習や試合時の声かけ、質疑応答など、様々な場面での英語表現を学びます。

第2日 3月1日(火)午後

◆ ラウンドテーブル 4階会議室(433〜438)または1階講義室(117-119)
①「2020オリンピック・パラリンピック、2019ラグビーワールドカップとの大学連携で大学体育教員ができること、またすべきことは何か?」 企画:師岡文男(上智大)、話題提供:朴ジョンヨン(神田外語大学体育・スポーツセンター)

あと3年後にラグビーW杯、4年後に東京オリ・パラ競技大会が開催される今、普段スポーツに関心のない組織・人・学生も少なからず興味を持ち、783校もの大学・短大がオリ・パラ組織委員会と連携協定を結び、体育教員の貢献に期待が寄せられている。そんな中、体育教員がリーダーシップをとって外国語7大学連携協定を締結し、2015年8月に「全国7外大連携通訳ボランティア育成セミナー」(スポーツ教養講座)を開講して1000人を超える学生が応募する大成功をおさめ、10月にはラグビーW杯組織委員会とも連携協定を結んだ。この仕掛け人である神田外語大学の朴先生に報告をいただき、大学体育教員ができること、すべきことを話し合う。

②「大学体育における障害学生への対応」 企画・話題提供:栗原浩一(筑波技術大)、話題提供:澤江幸則(筑波大)、内田匡輔(東海大)、中島幸則(筑波技術大)

平成28年4月から障害者差別解消法が施行され、障害を理由とした不当な差別的扱いの禁止や、合理的配慮の提供が義務化される。また、全国の高等教育機関に在籍する障害学生数は、この5年間で倍増しており、今後も増加傾向にあると見られている。これらのことから、大学体育においても障害学生への対応が急務となっているが、その受け入れ体制は、大学ごとに様々である。本ラウンドテーブルでは、障害学生に対する体育実技指導に関する配慮や実際の事例についての話題提供をいただくとともに、大学ごとに異なる、カリキュラムや人員などの受け入れ体制に応じた、障害学生に対する体育実技指導や支援の方法について検討することを目的とする。

③「大学体育研究の計画立案」 企画:木内敦詞(筑波大)、話題提供:笹井浩行(筑波大)

全国大学体育連合は、2004年以来、教育研究誌「大学体育学」を発行してきた。2015年3月発行の第12号までの掲載論文は合計92編にのぼり、本誌の認知度は高まりつつある。次なるステップとして私たちが考えるべきは、「研究としての質の改善」である。そこで本ラウンドテーブルは、「運動疫学」領域の新進気鋭の研究者である笹井浩行氏に話題提供いただき、「研究デザイン」方略を学ぶミニ・ワークショップとしたい。大学体育の研究を始めたい、あるいは1ランク上の雑誌へ投稿したい、という野望をお持ちの皆さま。本ラウンドテーブルへのお越しをお待ち申し上げます。

④「大学体育の成果測定尺度の開発」 企画:奈良雅之(目白大)、話題提供:未定

私たち大学体育教員は、大学体育授業の成果を測定しようとするとき、自由記述による感想文を超える尺度を持ち合わせていない。本ラウンドテーブル企画では、学士力を踏まえながらも各大学の事情に応じた大学体育の授業成果を測定することができる質問紙尺度の作成を目指す仲間づくりを目的とする。質問紙尺度開発の経験は不要。大学体育の領域から大学教育全般に広く発信可能な、大学体育の知的財産となりうる評価尺度の作成に関心を持つ大学体育人の参加を期待する。

 

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